


人生に後悔はつきものなんじゃないかしらって。ああすればよかったなあ、という後悔と、もうひとつは、どうしてあんなことしてしまったのだろう、という後悔…
かつて池ノ内青観と大ロマンスを繰り広げたであろう老婦人。龍野で華道と茶道を教えながら、ひっそりと暮らしている。数十年ぶりに再会した青観に対し「人生には後悔がつきもの」と達観を見せるが、青観が町を立ち去る時、見送る志乃の姿に、彼女の万感の想いが溢れている。
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岡田嘉子 おかだ・よしこ/大正から昭和初期にかけて、新劇から映画女優に転身、サイレント映画全盛時代の銀幕で活躍。彼女の舞台を演出した杉本良吉と恋に落ち、1938年、北海道から樺太国境を越えて、ソビエト連邦へ越境。「恋の逃避行」として新聞紙上をにぎわした。それから35年をソ連で過ごし1972年に帰国。『寅次郎夕焼け小焼け』(73年)で映画復帰、渥美清とは『皇帝のいない八月』(78年)でも共演。その後、ペレストロイカによる改革が始まったソ連へ1986年に帰国。1992年に病没するまでモスクワで暮らした。