お前、ちょっとここへすわれ。例えばだ、駅から降りた人通りの多い、薄暗がりで、お前一つの箱を大事そうに抱いて、泣いているんだよ。『うえーん、うえーん』…そこへ、俺がすっと通りかかる。お兄ちゃん、お前、こんなところで何泣いているんだい。お前はひときわ声を大きくして、泣くな…泣いてばかっりいたって、わかんないじゃないかよ、どうしたんだい、わけを言ってごらん、うん、うん、えっ何? それじゃ、泥棒じゃないか!(寅さん、三平をサクラにスカウト)