男はつらいよ

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男はつらいよ 私の寅さん
スタッフ

第12作 (昭和48年12月 公開)
男はつらいよ 私の寅さん

寅さんが久々に柴又に帰ってくると、折悪しくとらや一家は、九州旅行の準備中。留守番を買って出たのは良かったが、連日の寅さんの電話にうんざりした一家は、旅行を切り上げることに。小学校時代の親友・柳文彦(前田武彦)に再会した寅さんは、その妹・りつ子(岸惠子)と大げんか。寅さんのことを「熊さん」と呼ぶりつ子に、「キリギリス」のあだ名をつける寅さんだったが…
 いつも寅さんのことを心配しているさくら達が旅に出て、寅さんが留守番するという前半は、お馴染みのパターンを逆転させている。何かにつけて寅さんに反発する画家のりつ子に岸惠子、その兄で、寅さんの無二の親友に前田武彦、さらに恋のライバル出現か? とハラハラさせる、キザな画廊経営者に津川雅彦と、ベテラン陣を配している。果たして寅さんはりつ子のパトロンになれるのか? 終盤に流れるショパンの「別れの曲」が深い印象を残す。

拝啓寅さん
みんなからのメッセージ

〈芸術家〉についての、寅さんと社長のやりとり

ヨシヒロ多摩さま

「じゃあ寅さん、芸術家ってのはね、何で食ってくんだい?」
「決まってるだろ。お前みたいな金持ちがね、どうぞお使いくださいって、全部差し上げるんだよ」
「冗談じゃないよ。こっちだってね、食うのが精一杯だよ。そんなことしたらね、こっちが食えなくなっちゃうよ」
「食う食う食う食う...って、食うことばっかり。お前ちょっと食いすぎだぞ」
「しょうがねえよ。俺は食うことだけが楽しみなんだから」
「はあ、嫌だねえ。なんというか、この貧しい生き方」

寅さんと社長の この やりとりが好きなんですよね。

「しょうがねえよ。俺は食うことだけが楽しみなんだから」
社長の、気取りのない この言葉に やけに惹かれます。

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柳りつ子

柳りつ子

ね、寅さん、
じゃない、
熊さんだ。
じゃない!
寅さんだ!

マドンナ

柳りつ子

柳りつ子(岸惠子)

寅さんの小学時代の同級生、柳文彦(前田武彦)の妹で画家。彼女のキャンバスに寅さんがいたずら書きをして、りつ子は寅さんと大げんか。おまけに「熊さん」と名前を間違えて、カンカンな寅さんだったが、いつしか彼女の虜になって、パトロンを気取るが・・・

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柳りつ子 第12作 岸惠子

松竹映画『我が家は楽し』(51年)でデビューを果し、『君の名は』三部作(53〜54年)などに主演、松竹のトップ女優としての絶頂時に、日仏合作『忘れ得ぬ慕情』(57年)に出演、監督のイヴ・シャンピと国際結婚。日仏間を行き来しながら女優活動を続ける。山田洋次監督作では2011年『たそがれ清兵衛』に清兵衛の末娘である晩年の以登役で出演。木下惠介、市川崑、小林正樹といった監督たちと、数多くの名作を残している。

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ゲスト

柳文彦

柳文彦(前田武彦)

いやいやいや惚れてなきゃ惚れてないでそれでいいんだよ・・・うん。もともとたいした女じゃないよ、あんなキリギリスみたいな。な

寅さんの幼なじみであだ名は「デベソ」。柳病院の御曹司だが、家が没落して、今はバツイチの売れない放送作家。第28作にも登場。

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柳文彦 第12作 前田武彦

テレビ草創期から放送作家として活躍、「夜のヒットスタジオ」(フジ)や「巨泉・前武のゲバゲバ90分」(NTV)などでタレントとしてお茶の間の顔となる。映画は『私の寅さん』を皮切りに、『釣りバカ日誌』シリーズなどに出演。

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一条

一条(津川雅彦)

あれですね東京にも、こういうところ(とらや)があるんですね

画商。りつ子にプロポーズをしている。柴又に現れたときは、すわ恋のライバルか? ととらや一家をドキドキさせる。

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一条 第12作 津川雅彦

父は沢村国太郎、兄は長門裕之。芸能一家に生まれ、16歳で『狂った果実』に出演、芸名は石原慎太郎が命名。1960年代、松竹の若手として活躍。テレビ、映画で現在まで縦横無尽に活躍している。また名匠・マキノ雅弘の甥でもあり、マキノ雅彦名義で『寝ずの番』(06年)で映画監督としてもデビュー、最新作『次郎長三国志』(08年)など、演出家としても精力的に活動している。

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男はつらいよ 私の寅さん

今回の寅さん

寅さん
名ゼリフ

どうだい、旅は楽しかったかい?
例えこれがつまんない話でも、面白いねぇといって
聞いてやらなきゃいけない。
長旅をしてきた人は優しく迎えてやらなきゃなぁ

車一家登場人物の一言

  • 諏訪さくら
    諏訪さくら
    私がちっちゃいとき両親無くしてもちっとも哀しい思いなんかしないですんだのはこのおいちゃんとおばちゃんのおかげなのよねえ、それはお兄ちゃんちゃんだって同じ気持ちでしょ。こんどの旅行はね、そのお礼の気持ちなの
  • 車竜造
    車竜造
    カバの赤ちゃんもやっぱり四角い顔してんのかな
  • 車つね
    車つね
    あぁ、やれやれどっこいしょっと、あぁ、やっぱり家がいちばんいいね
  • 桂梅太郎
    桂梅太郎
    大変だねぇ、寅さん恋の病で寝込んじゃったって言うじゃねえか
  • 諏訪博
    諏訪博
    だから美しい音楽を聴いたり素晴らしい絵をみて感動するためにだって僕たちは生きてるんじゃないですか。とにかくもっともっといろんな事に人間は喜びを感じてるはずですよ
夢

大正時代、飢饉にあえぐ柴又村。盲目の娘・さくらを「国賊の妹!」と罵る。そこへ現れた黒尽くめのヒーロー、寅次郎が悪人たちに立ちはだかる!

騒動

騒動

九州旅行騒動

とらや一家が九州旅行へ。いつも旅先の寅さんが留守番をする羽目となる。しかし連夜の電話攻勢により、一家は日程を切り上げることに…

あにいもうと

あに
いもうと

柳兄妹と、寅さんとさくらの兄妹は、似ているようで対照的。お金に困っているりつ子に、時々入金があると持ってくる文彦の話を聞いて、寅さんは自分もそうしていると思い込んでいるフシがある。

人々

人々

  • 柳文彦/前田武彦(寅さんの小学校時代の同級生)
  • 柳りつ子/岸惠子(文彦の妹)
  • 一条/津川雅彦(画商でりつ子の友人)
  • りつ子の恩師夫妻/河原崎国太郎、芦原邦子
  • 三田良介/話のみ(りつ子が心を寄せていた画家)

寅さんの
啖呵売

啖呵売

新年あけましておめでとうございます。阿蘇山初春興行といたしまして、いかがでございましょう。あなたの今年の運勢をいわうこの寅の絵、ね、どうぞ、お近くによって見てやってください。虎は死して皮残す。人は死んで名を残す。私とて絵心のない人間ではない。自分の一番好きな絵はだれにも売る渡したくない、まして気に入らない絵は売りたいわけがない。(熊本県阿蘇山・阿蘇不動尊・張り子の虎、虎の絵)

売ネタ

  • 本(東京都台東区浅草・仲見世)
  • 張り子の虎、虎の絵(熊本県阿蘇山・阿蘇不動尊)

  • 寅「さんアラ〜パンツが裏だよ」(寅さんのオリジナル)
  • さくら「どんぐりころころ」
  • 寅さん「背くらべ」
  • 社長「草津節」

ロケーション

  • 九州 とある連絡船/寅さんが夢から眼をさます。
  • 大分県 国東市 大分空港/とらや一家をのせた全日空機が到着。
  • 大分空港/ホバーボートで、とらや一家が移動。
  • 大分県 大分市 高崎山自然動物園/とらや一家が遊ぶ。
  • 熊本県 阿蘇郡 小国町 杖立温泉 山水荘/とらや一家が宿泊(さくら談)。
  • 熊本県 阿蘇郡 小国町 下城/天然記念物・下城の大イチョウ。観光バスが通る。
  • 熊本県 阿蘇山/観光バスが通る。
  • 熊本県 阿蘇郡/温泉宿の下で川魚を釣る博と満男。
  • 熊本県 熊本市 熊本城公園/疲れ果てた竜造とつね。
  • 熊本県 阿蘇郡 阿蘇山火口近く/阿蘇不動尊。正月、寅さんが啖呵売。
阿蘇

熊本県 阿蘇

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熊本県 阿蘇

阿蘇 基本情報

熊本県東北部、熊本市から約50kmの九州山地内に位置し、市域東部と北西部で大分県に接する。旧・一の宮町区域の大部分は阿蘇山が形成したカルデラ盆地の中に含まれている。

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第12作
熊本県 阿蘇

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別府

大分県 別府

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大分県 別府

別府 基本情報

大分県の東部のほぼ中央に位置し、西側には由布岳、鶴見岳を中心にした連山と、東には瀬戸内海(別府湾)に流れ込む朝見川、春木川、境川などの河川により形成された扇状地と下流部の沖積平野からなる。扇状地の北部および南部は、断層活動により東西を横切るように短い断層が多数分布し、市街地はそれらの断層に挟まれた窪んだ地形に立地している。市の西部は大分百景の一つに選ばれている由布川峡谷(東山付近)、および阿蘇くじゅう国立公園の指定域があるため森が多い。
市を南北に貫通する形で海岸線沿いを国道10号、中央部を大分自動車道が通る。別府国際観光港を起点として鶴見岳、由布岳の南側を大分県道11号別府一の宮線(九州横断道路)が通る。

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第12作
大分県 別府

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天草

熊本県 天草

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熊本県 天草

天草 基本情報

天草市(あまくさし)は、熊本県天草地方の市で、熊本県下では熊本市・八代市に次いで3番目の人口を擁する。また、本土(北海道・本州・四国・九州)と橋で繋がっている離島自治体の中では最も人口が多い。

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第12作
熊本県 天草

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あの頃

食べ物

フランスパン

寅さんがりつ子に「私のパトロン」と呼ばれたのが、彼女の家のほど近くのパン屋さん。彼女が買い求めたパンは、東京目白坂で創業120年を数える老舗日本のフランスパンの草分け「関口フランスパン」のもの。

モノ

旅行ガイド

九州旅行に出かけるとらや一行のために、タコ社長が書店で買い求めてきたのが「九州旅行案内」。ハンディな旅行ガイドは、大正時代頃から、旅のお伴として普及。ディスカバージャパン・ブームの1970年代初頭になると、書店のは旅行ガイドコーナーに、様々なガイドブックが並ぶようになった。

ファッション

パンタロン

りつ子を迎えての楽しい昼餉のあと、寅さんとさくらが土手までりつ子を見送るシーン。それまでさくらは、スカートをはいていたにも関わらず、パンタロンに履き替えている。晩秋の江戸川土手は冷え込むので、寒さ対策のためなのか、それとも・・・

主な出来事

11月25日
第2次田中改造内閣発足。
11月26日
ヤクルト、ニックネームを「アトムズ」から「スワローズ」に変更。
11月29日
熊本市大洋デパート火災
12月14日
愛知県豊川信用金庫で取り付け騒ぎ(豊川信用金庫事件)

データ

封切り日
昭和48年12月26日
観客動員数
2,419,000人
入場料
950円
上映時間
107分
併映作品
『大事件だよ 全員集合!!』
監督:渡辺祐介 出演:ザ・ドリフターズ、松坂慶子、中尾ミエ、アグネス・チャン
スタッフ
監督 : 山田洋次 脚本 : 山田洋次 朝間義隆
原作 : 山田洋次
撮影 : 高羽哲夫
音楽 : 山本直純
美術 : 佐藤公信

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第12作 男はつらいよ 私の寅さん