男はつらいよ

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男はつらいよ 噂の寅次郎
スタッフ

第22作 (昭和53年12月 公開)
男はつらいよ 噂の寅次郎

旅の途中、静岡県の大井川にかかる蓬莱橋で雲水(大滝秀治)に、“女難の相”があると見立てられた寅さん。早速、失恋した小島瞳(泉ピン子)を慰める。さらに、木曽路をゆくバスの中で、博の父・飈一郎(志村喬)と再会。「今昔物語」を例えに“人生の儚さ”を教えられ、柴又へ戻ってくる。ちょうどその頃、とらやには、美しい女店員・荒川早苗(大原麗子)がつとめていた。美人の出現に「今昔物語」もなんのその、張り切る寅さんだったが…
 離婚を決意して別居中の美しき人妻、荒川早苗に大原麗子。早苗と二人きりのとらやでの寅さんのリアクションがおかしい。第1作、第8作に続いて、これが三度目となる志村喬演じる、博の父と寅さんの絶妙のやりとり。コミュニケーション不全の博よりも、飈一郎と寅さんとの関係は濃密である。「今昔物語」が、いつしか「コンニャク物語」になってしまう寅さんにとって、やはり美女の出現は、人生そのもの、という展開の妙。早苗のいとこで、彼女に密かな好意を寄せている高校教師・添田肇を、東映の室田日出男が好演している。

拝啓寅さん
みんなからのメッセージ

名優同士の演技に花をそえる大原麗子さん

寅ジローさま

僕の好きな作品は「男はつらいよ 噂の寅次郎」です。ゲスト・スターは志村喬さん。この方の名前がスクリーンに出ると、映画の品格が上がるというか、そんな気がします。さすがは黒澤映画の重鎮!志村喬さんと渥美清さん。一見畑違いに思えるこの二人ですが、映画では見事な絡みを見せてくれています。...名優同士の演技はいつ観ても飽きない。素晴らしい!しかし、志村喬さんは本シリーズ最後の出演となってしまいました。本当に残念(>_<)
そして、マドンナは大原麗子さん。その美しさは言うまでもない。容姿端麗、声の音色まで美しい。哀愁感漂う演技をさせたらこの女優の右出る人はいないだろう。「居酒屋兆治」でもそうだったが、本作の水野早苗役も哀愁感たっぷりの演技はお見事。美しいのに幸せになれない。そんな水野早苗が大原麗子さんの実像とどうしてもダブってしまう。たった一人でこの世を去った大原麗子さん。第34作「寅次郎真実一路」にも出演していますが、水野早苗役ではありませんでした。結果論かもしれませんが私は水野早苗役の方が大原麗子さんに合っていると思います。本作のあと、もし寅次郎が旅先で水野早苗と再会していたら?一体どんな会話をしたのでしょうか?

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やっぱり寅さん!

寅さんの相棒さま

寅さんは大好きで、以前は父と一緒によく見ていましたが、22話、初めて主人と一緒に見ました。マドンナの大原玲子さんが「わたし寅さんの事、好きよ」というと、「うーん、なんて残酷なこと言うんだ!」と、うなっていました。寅さんの本当の気持ちは男にしか分からないんだそうです(笑)「寅さん実...はね」と言っているマドンナに「話は明日聞いてやるよ、早く行っておいで」と優しく言っておきながら、肝心なところで旅に出てしまう寅さん、そんな優しい寅さんにまたやっぱりハマってしまいました。

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水野早苗

水野早苗

寅さんって
怖い人って思ったけど
本当は
優しいのね・・・

マドンナ

水野早苗

水野早苗(大原麗子)

夫と別居中、美容院を営む友人宅に下宿している時に、墨田区の職安で求人募集を見てとらやに勤めることに。とらやにとっては久々の女店員となった。旧姓・荒川早苗。美しい早苗の出現に、旅に出ると大げんかした寅さんは、仮病を使うが、救急車を呼ぶ騒動となる。

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水野早苗 第22・34作 大原麗子

NHKドラマ「幸福試験」(64年)で本格デビュー後、東映に入社。「網走番外地」シリーズや、渥美清主演の『喜劇 急行列車』(67年)などに出演。その後、テレビに活躍の場を移し、お茶の間の人気者に。シリーズは22作『噂の寅次郎』と、34作『寅次郎真実一路』で二回マドンナを演じている。

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ゲスト

添田肇

添田肇(室田日出男)

どうか車さん、早苗ちゃんを大事にしてやってくださいね。お願いします

早苗の従兄妹の高校教師。小さい時から、兄のように早苗を見守ってきたが、その胸の内は、彼女への思慕に溢れている。それを寅さんに見抜かれてしまう。

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添田肇 第22作 室田日出男

第四期東映ニューフェースとして、数多くの映画に出演。1970年代、大部屋仲間の川谷拓三らと共にピラニア軍団を結成。映画「仁義なき戦い」シリーズや、倉本聰脚本のテレビ「前略おふくろ様」(75年)に出演。独特の個性を活かし、映画、テレビ、舞台で活躍した。2002年没。

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小島瞳

小島瞳(泉ピン子)

それからさ、寅さん、聞いて聞いて、例の男さ、私を捨ててさ、よその女と一緒になっちゃってさ

静岡県川根本町の井川ダムで、失恋して泣いている時に、寅さんに声をかけられる。千頭駅前の食堂“おざわ屋”で寅さんに、愚痴をぶちまける。その後、とらやを訪ねることになるが・・・

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小島瞳 第22作 泉ピン子

牧伸二門下の歌謡漫談で芸能界デビュー。1975年「ウィークエンダー」(NTV)のレポーターで一躍茶の間の人気者に。NHK朝の連続テレビ小説「おしん」(83年)、TBS「わたる世間は鬼ばかり」(90年〜)はじめ、数多くの映画、ドラマ、舞台で活躍。

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諏訪飈一郎

諏訪飈一郎(志村喬)

大人物は反省して去ったか・・・

博の父。元北海道大学名誉教授。研究一筋の仕事人間の父に、博は反発し家出。再会したのは8年後、博の結婚式だった。第8作『寅次郎恋歌』で寅に“家庭の大切さ”、第22作『噂の寅次郎』では “人生のはかなさ”を教える。

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諏訪飈一郎 第1・8・22作 志村喬

黒澤明監督の『生きる』や『七人の侍』など、日本映画を代表する名優。山田監督は『ゴジラ』の本多猪四郎監督の『男ありて』のイメージで、博の父を創出し、キャスティングしたという。

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男はつらいよ 噂の寅次郎

今回の寅さん

寅さん
名ゼリフ

雲水「まことに失礼とは存じますが、あなたお顔に女難の相が出ております。お気をつけなされよ」
寅「わかっております。物心ついてこの方、そのことで苦しみ抜いております」

車一家登場人物の一言

  • 諏訪さくら
    諏訪さくら
    そうよ、大事なことはこのお店をいつまでも永く続けることでしょう
  • 車竜造
    車竜造
    寅、その気持ちだけで十分だ。人にはそれぞれ任というものがあるからなぁ
  • 車つね
    車つね
    赤坂にあるとらやさんって大きなお店があるんですけど、あそことは関係ないんですよ
  • 桂梅太郎
    桂梅太郎
    なんだ寅さん帰ってたのかぁ。今日はあたしもてちゃってね
  • 諏訪博
    諏訪博
    結婚するから悪いんだよ。好きでもない人と
夢

ここは柴又村。信心深いおさくは、借金のカタに悪代官の妾に連れていかれようとしている。その時、南無観世音寅次郎尊が現れて…

騒動

騒動

タコ社長自殺騒動

帰って来ないタコ社長を心配した寅さんは亡きものと決め込み「もう一日俺が早く帰ってたらなぁ、あいつと酒を酌み交わして、苦労話を聞いてやれたのに…」と葬儀の手配までしてしまう。

あにいもうと

あに
いもうと

実の父親・飈一郎とコミュニケーション不全の博にかわって、寅さんは飈一郎と馬が合う。二人が旅をともにした話を聞いたさくらにとって、兄のふるまいは、夫の代わりをしてくれていることに感謝しているのかもしれない。

人々

人々

  • 旅の僧/大滝秀治(寅さんが蓬莱橋ですれ違う)
  • 小嶋瞳/泉ピン子(静岡県の大井川ダムで寅が知り合った失恋女性)
  • 博の父・諏訪飈一郎/志村喬(井川鉄道バス下泉方面行きのバスで、寅さんが再会する。)
  • 水野早苗/大原麗子(職安の紹介でとらやに勤める)
  • 添田肇/室田日出男(早苗の従兄で高校教師)

寅さんの
啖呵売

啖呵売

さぁ、遠慮しないで手にはめてごらん、試すだけはタダだよ。どうだい、ちょっと、このへん気分よくない? さあ、何となく体の調子が良くなってくるだろう、ね、ほら、おばちゃん顔色がいい、ほっぺたも赤いよ。このお婆ちゃん、美人だねえ、昔は男を随分泣かしただろうねえ、ちきしょうめ、私もね、日本国中ずうっと、商売で旅していますけども、この町ほど、美人の揃っている所はない、初めてだ、こんな美人のいるところは・・・(静岡県島田市・大井川近くの神社の縁日・電子バンド)

売ネタ

  • 電子バンド(静岡県島田市・大井川近くの神社の縁日)
  • 易断(東京都台東区・浅草寺境内)

  • 寅さん「木曽節」
  • 社長「昔の名前ででています」
  • 社長「浪曲子守唄」

ロケーション

  • どこかの地方のお寺/寅さんが目を覚ます
  • 静岡県 島田市 大井川近く/神社の縁日。寅さんが電子バンドをバイする
  • 静岡県 島田市 大井川 蓬莱橋/旅の雲水とすれ違う寅さん
  • 静岡県 川根本町 大井川ダム
  • 静岡県 榛原郡 川根本町 大井川鉄道千頭駅前の食堂 おざわ屋/寅さんが瞳の愚痴を聞く
  • 木曽 旅館 紅葉館/飃一郎と逗留する寅さん
  • 長野県 木曽郡 木曽福島 妙覚寺〜定勝寺/タクシーで回る寅さんと飈一郎
  • 長野県 大桑村 野尻 庭田屋旅館/飃一郎から「今昔物語」の話を聞く寅さん
  • 東京都 台東区 浅草寺境内/寅さんが易断本を啖呵売
  • 静岡県 榛原郡 川根本町 下泉 大井川鉄道 塩郷駅/寅さんが旅の僧と再会
木曽福島

長野県 木曽福島

日本地図
長野県 木曽福島

木曽福島 基本情報

木曽福島町(きそふくしままち)は、長野県木曽郡にあった町。冬の寒さが厳しく、氷点下10℃以下まで冷え込む日がある。夏は30℃を超える日もあり、夏と冬の気温差が大きい内陸性の気候がみられる。 梅雨時と秋に降水がまとまっており、冬季の降水はほとんどが雪である。

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第22作
長野県 木曽福島

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大井川

静岡県 大井川

日本地図
静岡県 大井川

大井川 基本情報

大井川(おおいがわ)は、静岡県を流れる河川。一級水系大井川の本流。南アルプス南部、静岡県・長野県・山梨県の県境付近にある間ノ岳に源を発し、赤石山脈・白根山脈の間を南下。静岡県焼津市大井川と榛原郡吉田町の境界から駿河湾に注ぐ。

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第22作
静岡県 大井川

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あの頃

食べ物

ゆであずき

大井川鉄道千頭駅前の食堂で寅さんが瞳に御馳走するのがゆであずき。失意の底にいる女性への寅さんの精一杯の優しさの発露でもある。あずきは、マメ科ササゲ属の一年草で、古事記に記述があるほど、昔から日本人に愛されてきた。缶入りのゆであずきは、戦前よりお菓子の材料や、手軽な甘味として親しまれている。

モノ

離婚届

荒川早苗が墨田区役所に提出した離婚届、その保証人は従兄妹の添田肇。離婚届書は、法務省の地方支部局である法務省の戸籍課が管轄する行政機関の書類のこと。博は「結婚するから悪いんだよ。好きでもない人と」と厳しい言葉をいうが、複雑な気持ちを抱えている早苗にとっては、天真爛漫そのものの寅さんの存在がどれだけ救いになったことか。

ファッション

店員服

とらやに久々にやってきた店員の早苗は、白い頭巾に、白い店員服を身につけている。とらやには、これまでも女店員(第1作、第4作)や、登や源ちゃんなどが働いていたが、後に三平ちゃん(北山雅康・第40作)、かよちゃん(鈴木美恵・第46作)が働くようになる。いずれも白い店員服を着用。

主な出来事

11月3日
ドミニカ国がイギリスより独立。
12月6日
スペインで1978年憲法が国民投票で承認。
12月7日
第1次大平内閣発足。
12月21日
都営地下鉄新宿線、岩本町駅・東大島駅間が開業する。

データ

封切り日
昭和53年12月27日
観客動員数
1,915,000人
入場料
1,300円
上映時間
104分
併映作品
『俺は上野のプレスリー』
監督:大嶺俊順 出演:吉幾三、水島涼太、早乙女愛、沢田雅美、ハナ肇、カルーセル麻紀
スタッフ
監督 : 山田洋次 脚本 : 山田洋次 朝間義隆
原作 : 山田洋次
撮影 : 高羽哲夫
音楽 : 山本直純
美術 : 出川三男

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第22作 男はつらいよ 噂の寅次郎